私は臨床15年以上になります。
現在、脳血管疾患領域で働いていますが、骨折、難病、認知症、いろいろな疾患を持った方とお会いする機会がありました。
疾患によって、使う評価も違うし、予後も違うし、老年期だとさらに、原因の疾患以外にもたくさんの合併症をもっているし、臨床はいろんなことがたくさん混ざっていると思います。
「私は、この疾患しか介入しません」っていう作業療法士はいるんでしょうか?
いろんな職場があるから、いるかもしれませんね。
私の働いている病院は、いろいろな疾患、年齢のかたが入院されているので、疾患に合わせた評価を行っています。時々しか使わない心理検査なんて、前日に検査の練習をやっておかないと!という感じです。
いろいろな対象疾患の方への、効果指標。アウトカムって何でみますか?
ADLだけですか?FIMだけですか?神経心理学的検査だけですか?ROM?MMT?
もちろん1つだけではないと思います。(私は、COPMをよく使います。)
ただ、自分の臨床を振り返ると、心理機能面の評価を、指標を使ってするということは
ほとんどしてこなかったんじゃないかと思っています。
毎日の記録に、患者さんとの会話の内容を書き留めて、だんだん明るくなってきたなぁとか、最近落ち込んでいるなぁとか、変化をみてはいると思います。身体機能だけではなく、心理的な部分も同じくらい大切にみているし、そうしている同僚・後輩も多いけれど、やっぱり、数値として効果が出せるとわかりやすいんだと思います。
だんだん、明るくなって、活動的になる方をみて、「あの時、GDSとかとっておいたら、効果ありっていえたのかな?」と思うことって多いなぁと思います。
後から、効果を振り返ることもすごく大切だと思いますが、
はじめから、精神機能面に介入できますよって説明して、評価して、効果として出していけたらいいのかもしれません。
作業活動の精神機能面・身体機能面への効果を多職種に伝えられるといいなぁと思っています。