- シングルケース実験デザイン
- 事前事後実験デザイン
私は、この2つのデザインが、臨床で使い易いのではないかと思っています。簡単に、説明します。
シングルケース実験デザイン
ABデザインとか、ABABデザインとか、
多層ベースラインデザインとか、
操作交代デザインとか。
毎回の介入でデータ(評価?)をとって、時間経過をみていきます。
ベースライン(介入なし)は少なくとも3回、データをとります。
何をアウトカムにするかは、臨床家ならきっとわかると思います。
- なんのために、作業療法の介入をするか。
- 何を見たら(評価したら)改善がわかるのか。
この2点をしっかり考えておけば、きっと何をアウトカムにするかわかります。
ベースラインをとって、その後介入して、介入なしでも効果が続くことが検証されるといいですよね。
ベースラインに自然回復が考えられたとしても、自然回復の改善を考慮したデータの比較ができる統計的手法もあるので、心配せずに、やってみてはどうですか?
”実験”とか、”研究”っていう言葉に気後れしてしまう人は多いかもしれませんが、普通に行っている臨床介入だと思います。
ただ、”実験”でも、”研究”でもないので、患者さんへの介入方法は臨床的に判断して、ベストなものを選択してください!!
たとえ、患者さんへの侵襲がなくても、臨床的に判断して、最善の介入を選択してください!
毎日、データをとって、グラフにしてみるだけで、自分の臨床を振り返ることができますよ。
事前事後実験デザイン
名前を聞くと、なんか、すごそう。。。
って思うかもしれませんが、
こちらも、いたって臨床的だと私は思います。
通常の臨床の流れ通り、
介入前に評価表を使って、初回評価。
その後、介入。
介入前と同じ評価表を使用して、最終(中間)評価。
この、初回評価と最終(中間)評価の点数?などを比較して効果があったかなかったかを判断します。
何に介入するかで、おそらく使用する評価表が変わるのではないでしょうか。
身体機能面なのか、心理機能面なのか、認知機能面なのか、家族の介護負担感なのか、などなど。。。
介入前と介入後で、考えていた改善は見込めたのでしょうか。
もし、上手くいかなかったのは、どういう理由からだったのでしょうか。
こうやって、一つ一つ振り返って、考察することが、日々の臨床をよりよくする方法なのではないかと思います。