「在宅を考えたアプローチができてない」って言われることはありますか?
家と環境が違うからってあきらめてますか?
どうしたらいいかわからないって悩んでいますか?
私は、生活を上手く聞き取れていないことが「在宅を考えたアプローチができない」原因の1つなのではないかと思っています。
自分が考える生活と、患者さんの考える生活って、大きく違っていることを前提にいろいろ考えた方がいいと思います。
自分の常識は、常識ではないって思って患者さんの話を聞きましょう。
私は、作業療法をしていて、今まで患者さんは何を大切にして、どんなふうに過ごしていたのかを聞くのがすごく好きです。
みんな、いろんな生活をしていて、いろんなことを大切にしていて生活を送っているんだなぁと思います。
ただ、フリートークで全部を網羅的に聞き取るのは大変です。
私はCOPMをよく使います。
COPMは、幅広く生活のことを聞ける質問項目になっているからです。
半構造化面接っぽいイメージです。(半構造化面接を使って研究をしたことはありませんが。。。)
↓使い方は、すごくシンプルですよ。誰でも使えます。
上手く使えるか心配って人も、大丈夫。
無理に1回の聞き取りで、目標設定までたどりつかなくても大丈夫。
数回にわけたらいいですよ。
私は、目標設定するためにCOPMを使いますが、その他にも、
その人の今までの生活を聞いて、生活をイメージしやすくするためにも使います。
ADLから、IADL、学校や仕事、近所づきあいまで、いろんな話がきけますよ。
時間軸を聞くのを忘れないでおきましょう。
ときどき、10年以上前の話を、昨日までやっていたように話される方もいるので、
そこには注意してください。
今までの生活を語ってもらって、今までの自分を想像して、
それからはじめて、「なにが大切ですか?」って聞きます。
意外な答えが待っているかもしれませんよ。
そこから初めて、短期目標が設定されるのかもしれません。
発症して、今までの身体と全く違う自分、
今までの自分とは違う知覚で、
病院という環境で、
「何がしたいですか?」だけでは、上手く答えられない人が多いのではないでしょうか。
自宅で生活していた自分を振り返って、語ってもらうことで、
患者さん自身も、生活をイメージするし、私もイメージできるし、
在宅生活を考えたアプローチの1歩になると思います。