作業療法の対象疾患に、認知症の方がいらっしゃいます。
話し方のコツは4つあります。
- 挨拶をする
- 目線を同じにする
- 表情やジャスチャーを多く使用する
- 相手の動作スピードにこちらもあわせる
認知症の症状もイロイロあるので、これ以外にもあると思いますが、私が気を付けていることを紹介します。
挨拶をする
挨拶をするだけで、相手の視線の変化が分かります。こちらに視線を向けてくれるのか、それとも、誰もいない方向を向いているのか、全く視線を動かさないのか。
視線が合ったら、会話をスタートさせていきます。
視線が合わなかったら、いろいろな物品を見てもらって、視線が向くものを使って「言語」あるいは、「非言語」あるいは、「物を介して」のコミュニケーションをスタートさせていきます。
目線を同じにする
相手を敬うと同じ意味だと考えています。
子どもあつかいするのではなく、大人として対等に接することが必要です。
表情が硬く、不安や混乱が強く表れている方に対しては、こちらがしゃがんで物理的に目線を同じにしたり、自分の方が下になるような姿勢で話かけることも必要だと思います。
パーソナルスペースやや広くとって、徐々に近づいていくことも必要だと思います。
表情やジャスチャーを多く使用する
言語情報だけでなく、視覚的な情報として、表情やジェスチャーを使用して相手に伝わるようにコミュニケーションをとります。
時には、真面目な顔をしたり、ニコニコ笑顔を多くしたり、困った顔で一緒に考えたり、表情で伝わることは、とてもたくさんあります。
ジェスチャーも使って、言語以外の情報が伝わるように話します。
相手の動作スピードにあわせる
認知症の方は、ゆっくり動く方が多いと思います。
こちらも、相手のスピードに合わせます。
少し、待ってあげることも必要です。服のボタンをとめようとしている時、本のページをめくろうとしているとき、指先の感覚が鈍くなっていて、時間がかかることもあるかと思います。「手伝って」といわれるまで、待っていることも必要だと思います。